2011年3月2日水曜日

ショパン、革命ができるまで

ショパンの肖像画
wikipediaより)
ショパンは日本でも人気のピアノ作曲家です。演奏会でショパンが演目に入っているとお客さんの入りが多くなる、そのくらい代表的な作曲家です。代表作はたくさんありますが、練習曲の10-12は「革命のエチュード」という別名を与えられ、知名度も抜群の曲です。


練習曲のため短い演奏時間ですが、印象的な旋律は誰でも聞いたことがあると思います。実際にショパンが革命と名づけたわけではないですが、この激情的な曲は名前にぴったりだと思います。では、ショパンはこの曲をいつ、どこで作曲したのでしょう。

この曲が作曲された時期のは1831年、ワルシャワを出発してウィーンを経てパリに至る途上でショパンはポーランドの革命(11月蜂起)が失敗したことを知ります。その悲しみと怒りをピアノ曲にぶつけ、その感情が「革命のエチュード」の作曲に繋がります。なお、この作曲の過程は逸話であり、史実かどうかは分かりません。

ワルシャワの11月蜂起の絵
wikipediaより)
ただ、この曲は歴史的な背景を知らない私たちにも作曲者の感情が伝わってきて、この逸話が真実ではないかと思うのに十分な迫力を持っています。ショパンはこの作品によってピアノが感情を国や時代を超えて表現できること、伝えられることを改めて証明したと言っても過言ではなく、 作品のすばらしさを逸話が引き立てているともいえます。

旅行としてはワルシャワ、ウィーン、パリと陸路でその道を辿ってみるのも面白いかもしれません。