2011年3月9日水曜日

富山湾ごしの立山連峰を見たい

3,000メートル級の山々が連なる立山連峰。日本でも有数の急峻な山々ですが、この山々が富山平野に豊かさと災いをもたらしています。富山平野は豊かな米作地帯ですが、この源になっているのが立山からの雪解け水です。立山連峰に降り積もった雪は春から夏にかけて下流に流れ出し、豊かな穀倉地帯の形成を助けました。同時に立山連峰からは大量の土砂が流出し、周辺の環境を脅かしているのも事実です。立山の砂防事業は1926年から始まり、現在でも保守などが続いています。

山側から見た立山連峰(wikipediaより、Σ64撮影)

ただ、立山連峰の絶景は世界でも稀なものといわれ、日本中からの観光客を集める存在になっています。富山湾をはさんだ氷見市からの眺望は、海の上に3,000メートル級の山々を望むすばらしい景色が見られます。このような景色を観られる場所は世界中で氷見市周辺だけといわれています。空気の澄んだ晴れた日、条件が整えば見られるようです。12月から2月がベストシーズンと言われていますが、この期間は雪の降ることも多く、なかなか見られる景色ではないようです。また期間外でも見られることもあり、ぜひ見てみたい景色になっています。綺麗な写真は氷見市のWebサイトで。ライブカメラもあるので天気のいい日、見られる日を確かめて出かけることも可能です。

立山砂防軌道(wikipediaより、投稿者による撮影)
また、先ほど書いた立山での砂防事業で利用された鉄道も観光客を集めるのに一役買っています。正式名称は国土交通省立山砂防工事専用軌道といい、立山砂防軌道とも呼ばれています。なお2006年には登録記念物に指定されています。

一般客も夏季に限り、事前申し込みをすれば乗車でき、18段のスイッチバックという世界的にも例を見ない路線を体験したいファンの応募が多くあるようです。(前年度は5月13日より受付開始、抽選倍率は2~3倍程度だったようです。立山カルデラ砂防博物館サイト



立山連峰は富山市からも望めます。富山市には航空路線、富山空港が便利です。氷見市へは鉄道や自動車でのアクセスが比較的容易になっています。