2012年3月29日木曜日

会津若松 鶴ヶ城の桜

2011年は日本にとって、そして福島県にとって非常に困難な年になりました。2012年もその困難は解消されていませんが、今年は去年楽しめなかった桜を楽しむ雰囲気も出て来ていると思います。仙台の桜も忘れ難いですが、今回紹介するのは会津若松の桜です。

再建された天守閣
堀に植えられた桜と雪を残す山々
幕末、会津藩は佐幕派として新政府軍と対峙し、会津藩士は板垣退助率いる軍隊と衝突します。最終的に若松城下に侵攻した新政府軍の前に会津藩は降伏します。この戦いは白虎隊の悲劇で有名ですが、城下の火災を落城と勘違いした白虎隊が自刃するという事件も発生しています。有名な「白が燃えいている」という台詞の印象で若松城は焼失したと思っている人も多いかもしれませんが、実際は大正期に軍事施設建設のために取り壊されるまで天守は残存します。

太平洋戦争後に天守は再建され現在の姿となります。会津若松市民は親しみを込めて会津城を鶴ヶ城とよび、桜の名所として現在に至るまで広く親しまれています。福島内陸に桜前線が達するのは四月中頃でしょうか、写真にもあるように遠くの山々にはまだ雪が残っています。

鶴ヶ城付近には駐車場が多く有るものの、桜のシーズンは非常に混雑します。私が行った日は雨でしたが駐車場の混雑はなかなかのものでした。

2012年3月28日水曜日

海峡の街、門司

門司港駅
本州と九州を分かつ関門海峡は古くから様々な歴史が通過していきました。そしてそこには鉄道、海運、陸運の接続拠点としての街が形成されていきました。ただ船舶の大型化やコンテナ輸送の発達などで門司の街は拠点から通過点へと姿を変えてしまいました。そして現在、かつての繁栄の跡に「レトロ地区」と名づけられた観光地が建設されています。

まず多くの観光客が門司港を訪れる際に利用する門司港駅、この駅からして貫禄があります。建築は1914年、再来年には建築100周年を迎える気合の入った駅舎で、映画(新仁義なき戦いなど)やドラマでもたびたび舞台になるので有名です。

旧日本郵船門司支店
旧三井物産門司支店
そして駅を降りれば、正面に旧日本郵船門司支店の社屋があります。すっきりとした近代建築のようにも見えますが、アーチ上の装飾が施されているアールデコ建築になっています。因みに1階にはコンビニが入店していて今でも活用されています。

駅を降りて右手、高層建築が目に入ります。旧三井物産門司支店の建物です。昭和12年(1937年)建築で当時九州ではもっとも背の高いビルだったようです。シンプルさの中にも重厚さをにじませた、なかなかいい建物です。

その他にも出光美術館や洋館なども点在していて、建築だけでなく歴史にも思いをはせることができ、一日散策しても飽きない場所です。