2011年5月30日月曜日

2011年夏 ANA株主優待券に異変か

株主優待を利用した年末の千歳便
ANAの株主優待券はANA便(コードシェア便を含む)の国内線を定価の半額で利用できるという、結構お得な優待券です。ただJALとの価格競争などの結果、格安運賃の設定が一般的となり定価で利用することはビジネスマンでも少なくなっています。そのため定価の半額といってもそれほど有利な価格設定にはならなくなっています。

とはいえ、株主優待にはいくつかのメリットがあります。
まず株主優待チケットは普通運賃と同じ予約の扱いとなるので混雑する便でも比較的容易に予約が取れます。また、割引運賃の設定のないお盆や年末年始でも半額での利用が出来ます。さらに言えば、予約したまま当日まで利用便の変更や予約自体の取り消しが可能で、料金の支払いも当日までいつでも出来ます(2011年6月より変更されていしまいました。登場予定日の3日前までに予約した場合は2日以内に支払わなくてはいけなくなりました、この点は格安運賃と同様ですが、予約変更は可能なようです)。

そのためお盆や年末年始に向けてANAの株主優待券の利用メリットは向上し、金券ショップでの販売価格も上昇傾向となります。ただ、株主優待券が5月下旬と11月下旬に権利保有者に発送されるため、この期間の後は価格が低下する傾向もあります。おそらく、今夏は7月頃から価格が上昇していくのではと見られています。

しかし、今夏は例年通りにならない可能性が出てきました。

全日空ではこれまで普通運賃しかなかった8月中旬の便について旅割(格安運賃)を設定し、予約受付を開始しています。既に売り切れた便も出てきていますが、この料金設定は株主優待券の需要をある程度低下させる可能性もあります。5月下旬に配布された株主優待券の売却を考えている方は価格動向を考慮して夏前まで待つのがベストかと思いますが、例年ほどの価格にはならない可能性も出てきました。

また、来年からは格安航空会社も国内主要路線で本格的に就航する予定となっており、株主優待チケット制度は転換期に入ったかもしれません。