2012年6月11日月曜日

広島の市電は動く博物館


車体中央には
京都市交通局のロゴも
広島は日本の大都市では珍しく、路面電車が市内交通の要になっています。車社会では邪険にされることの多かった路面電車ですが、近年はエコ的な観点から再び注目を集める存在に鳴っています。とはいえ、車社会の進展で路面電車を廃止した都市が多い中で、広島ではしっかり受け継がれていたことは、注目されるべきだと思います。

そして広島の路面電車の特徴として、多くの種類の車両が走っていることです。この車両のうち古い部類のものは、先に路面電車を廃止した京都の車両を流用したものが多くなっています。京都は1970年代後半に廃線が進み、1978年には全線で営業を停止していました。私も京都で育ったのですが、市電の記憶はないものの、道路工事で市電の線路を掘り起こして、その下を工事する光景を見た記憶はあります。
京都の市電を再利用
また京都の児童公園には市電の車両が配置され、その中が自動図書室になっていたり、運転席で電車ごっこができるようになっていたり、遊具として再利用されています。私が30年前に遊んだ車両が広島で現役で頑張っている姿は、少し感動を覚えるものでした。古いものを大切にして、新しいものを取り入れる、エコ的な姿勢はまさに現代の路面電車の進む道なのかもしれません。


新型の車両は今っぽい