山の辺の道の風景(Wikipediaより、撮影663highland) |
この古代史の謎は、この時期の歴史の変化の激しさに起因すると思っています。権力構造や統治構造、信仰、更には国の形までがこの時期に確立されたといえます。そして、この時期を境に記録の連続性がなくなり、一部は忘れ去られてしまったため、「謎」になってしまったのだと思います。
そんな歴史の中を歩けるのが、「山の辺の道」です。三輪山のふもとから春日山のふもとを結ぶ道ですが、その道は現在でも、多少ルートを変えながら残っています。現在の道は一部は住宅街の生活道路に、一部は田畑の畦道になっていますが、歴史は道の周辺に多数残っています。
起点になる三輪山は現在では「パワースポット」として注目されていますが、この山の北西麓には前出の纏向遺跡がある。この遺跡は卑弥呼の墓とする説が近年有力になっている「箸墓古墳」があります。そして、この遺跡周辺が邪馬台国の王都であったとする考えは、有力視されるようになっています。そのような場所に連綿と「道」が続いている、歴史の大きさ、人の動きを感じられる、いい場所だと思います。
サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路 (wikipediaより、Oula Lehtinen撮影) |
天理市観光協会のWebサイトには山の辺の道の南半分の観光地図が掲載されています。同サイトで確認できますが、山の辺の道沿いには多くの天皇陵、古墳群があることがよくわかります。なお、桜井駅には近鉄、JR双方が乗り入れていますが、大阪や京都から行く場合は近鉄の方が便利になっています。
大阪駅から
大阪駅→環状線→鶴橋駅→近鉄大阪線→桜井駅
(おおよそ1時間でつきます)
京都駅から
京都駅→近鉄京都線→大和西大寺駅→近鉄天理線
→天理駅 →JR万葉まほろば線→桜井駅
(おおよそ1時間20分でつきます)